シミレーザー(Qスイッチルビーレーザー)

主に顔面に現れる色素沈着を総称して「シミ」と呼んでいます。それとは別に顔面などに生じる様々な色のついた病変のうち,生まれつき存在するものを「あざ」と呼んでいます。あざのうち太田母斑,扁平母斑,異所性蒙古斑,そして生まれつきでは有りませんが外傷性刺青の4つは保険診療が可能です。
当ホームページ内の皮膚科(保険診療)「あざ・太田母斑・扁平母斑」をご覧ください。

治療対応・適応

シミ治療の代表的な方法としてレーザー治療が有ります。レーザー(LASER)とはLight Amplification by Stimulated Emission of Radiation(輻射の誘導放出による光増幅)の頭字語から名付けられた造語で,簡単に言うと「光を増幅して放射する装置もしくはその光」のことです。

 光は波長によって特徴が異なります。例えば590nm(ナノメートル:1mmの100万分の1)の波長は赤い色に反応する性質が有るのでヘモグロビンと良く反応するため赤あざ(血管腫)の治療に用いられます。これに対してルビーレーザーから放出される,波長が694nmの光は黒い色に良く反応するためメラニン色素が関与したシミに効果があります。ちなみにルビーレーザーとは媒質にルビーを用いたレーザーなのでその名がつきました。

Qスイッチルビーレーザーの仕組み

通所のルビーレーザーは照射時間(パルス幅)が200μsec(5000分の1秒)で照射され短パルスモード(ノーマルモード)、と呼ばれています。
特徴として表面に近いシミには有効ですが深い部位にシミが有る場合には届きません。一般に照射のエネルギーが高いレーザー光(ジャイアントパルス)の方が皮膚の深くまで到達すると言われています。この高いエネルギーを得るための技術がQスイッチです。

Qスイッチモードでは皮膚深くまでレーザー光が到達する代わりに皮膚に対するダメージ(簡単に言うとヤケドです)が強くなってしまいます。そこでパルス幅を20nsec(5000万分の1秒)に短くして照射することにより皮膚のダメージを軽減しています。
つまり短い時間に強い力で照射するのがQスイッチで深くまで届きます。これに対してより皮膚表面に近い部位のシミに対して用いるのが短パルスです。

当院ではQスイッチと短パルスを使い分けることによって,それぞれのシミに応じた最適の照射を行っています。

治療後の経過とケア

レーザー照射により皮膚が軽いヤケドと同じ状態になります。照射後1週間はこのヤケドに対する治療を行います。治癒促進と炎症を抑えるための軟膏を塗っていただき,軟膏が乾かないようにテープで保護します。テープは肌の色に近い,なるべく目立たない物を使用しています。照射部位が乾燥すると炎症後色素沈着(PIH)の原因となるので注意が必要です。


手術直後は、お風呂、お酒、運動など、体の循環がよくなるようなことは控えて頂きます。


照射1週間後からは軟膏処置は必要なくなりますが「保湿」と「遮光(日焼け止め)」に気を使っていただく必要が有ります。照射部位の皮膚は紫外線に対して過敏になり(易刺激性),過度の紫外線暴露はPIHを増悪させる原因になります。炎症が沈静化して易刺激性が無くなるのに2〜3か月かかります。


経過を拝見させて頂き,PIHなどの施術後合併症を未然に防ぐために定期的な通院をおすすめします。

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